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中島 京子

中島 京子さんの本はとても膚が合う。いつも普通のライトノベルでは得られないニッチな楽しみを味わえる。重たい小説ではなくすぐに読めてしまうのだけど、手の届きそうなどこか知らない世界に誘ってくれる。一般に言われるミステリー小説ではないのだけど、よくよく考えてみるとミステリーの要素も入っているというさりげなさもいい。
今回は、香港旅行を巡る奇妙な人間関係を解きほぐしていくお話。著者お得意の昔の手紙やブログもうまく取り入れられている。今とちょっと昔の不思議な時をつなぐ小道具としての手紙の使い方は手馴れたものだ。
15年前の手紙を突然見知らぬ男(榎戸ケイスケ)から手渡されたもと銀行員の林凪子。誰かが成りすましブログに書き綴られていた香港でのテディー・リーとの関係。そして『迷子つきツアー』の考案者たちの存在。
時代を感じさせる話題がうまくコラージュされてとても面白い話に仕上がっている。バブルを通じて本質を見失い、虚構の世界を生きてきた時代をそこここに感じる。今回はそういう社会性も散りばめられていて著者の新たな可能性も垣間見せる作品になっている。
中島京子さんの書く話は、読むというよりもこういうふうに書くんだという創作の楽しみさえも感じてしまう。
中島京子は、エンターメント小説を楽しみたいときに捨てがたい作家の一人。殺人だ、幽霊だといった非現実的な飛躍や細かな心理描写に走りがちな作品が多い中、奇をてらうことなく等身大の娯楽エンターテイメントを紡ぎだす貴重な作家だと思います。次の作品も楽しみです。

[本▼▼▼▼▽]
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2006.10.01 | 本  | トラックバック(1) | コメント(1) |

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2010.11.10 11:32  | # [ 編集 ]












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ツアー1989 中島京子
注目作家の記憶をめぐる傑作小説!15年前の香港旅行。その時迷子になった男子大学生をめぐって、女性添乗員、ツアー参加者、彼の手紙を届けられた女性の記憶が錯綜し…。真実は?記憶をめぐる微妙な心理をミ...

2010.11.10 11:18 | 粋な提案

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