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古井由吉

どこかの書評に書かれていたように、あえてわかりにくくしているのかもしれないと思う。わかりにくくというよりあいまいな世界を描いているということか。語る人称が移り、時間が前後するところに意図的な技巧を見る。
男と女、生と死、人生のある時期迷い込む世界が辻に収斂され辻を境目にそれぞれに裂かれていくよう。生きていくことを幻想小説のように見せてしまうところがこの小説のおもしろいところ。
古井由吉は、自分よりもはるかに長く生きることを重ねている。そこに今の自分には知ることのできない生の真髄を書き綴っているように感じる。
この本のほんとうのところをわかっているのかどうかさえよくわからないけど、自分の手の届かない小説世界に憧れを禁じえない。

[本▼▼▼▼▽大盛]
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2006.03.13 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |












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