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デイヴィッド・プロッツ

20年ぐらい前なら、どこかの放送局の特番でやっていそうな内容でした。最近はクローンの問題に光が当てられることが多いですが、少し前までは、精子バンクが近未来的に語られていたことがあったなぁと思いながら読みました。
クローン技術に科学の目が向かおうとも、優勢学のような問題は消えないという思いを強く感じさせられました。ヒットラーの行った断種法による強制的なパイプカットやホロコーストの根源でもあります。
「レポジトリー・フォー・ジャーミナル・チョイス」を創設した企業家ロバー・グラハムや唯一のノーベル賞受賞学者者でありドナー提供者で悪名高きウィリアム・ショックリー。ノーベル賞学者の精子と思い込み受精し、生れてきた200人の子供たち。
まったくの空想世界を描いたSFよりも身近で、本質的なだけに背筋が寒くなる思いでした。最近もあった韓国のES細胞のような単なる科学技術論としてではなく、最近忘れがちになっている人としての尊厳の視点をあらためて思い出させてくれました。血を超える環境の可能性、遺伝子だけでつながる兄弟の関係、父の遺伝子より優秀と思われる他人の精子による出産...
読んでいくと、失敗したこととして一笑に付してしまいたくなるようなところもあるのですが、今の時代を考えたとき、こういう問題に対する時代認識の変化や自分自身の意識の変化に戸惑ってしまうところも多々ありました。20年前ならもっと恐るべきことと感じたはずなのですが。人工授精が社会的に認知されたのか、そのモラルが確立したのか、いずれにしても時代の流れを感じるところです。
血統の犬ばかりを好むこのごろの風潮に少し恐ろしさを感じるのは私だけでしょうか? 犬のブリーダーのように優勢な人間をつくろうとする時代が必ずしも来ないとはいいきれない怖さを感じます。種に関して人間の関与や操作が許されるものっていったい何なのでしょうか。長生きするため、病気を治すためという遺伝子操作の先にあるものは何かと考えざるを得ません。

本書に紹介された、あるドナーのインタビュー。

私(ドナーの一人)は進化物理学を学びましたが、これこそ進化そのものです。遺伝子を受け渡すとは勝利することであり、それに失敗すれば負け犬なのです。人間が様々なゲームを考え出しました。そこではスコアをあげることが勝利の法則です。しかし、世の中の主たるゲームは、いや唯一意味のあるゲームは、進化というゲームです。そこでは遺伝子を受け渡すことが勝利の法則です。そして私はそれに勝ちたい。
[本▼▼▼▽▽大盛]
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2006.01.15 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |












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