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ジェームス・M・バーダマン

先ごろの大洪水を機会に、アメリカの心のふるさととも言える南部のことを知りたくて読みました。もともとクレオールやケイジャン、ブルース、ジャズなどには関心はあったのですが、これほど芳醇な文化を持つところだとは知りませんでした。今すぐにでもルイジアナに飛びたいほどその魅力に取り憑かれてしまいました。

ミシシッピ川は、アメリカ北部(五大湖)から南部のメキシコ湾へと流れ、アメリカの歴史とともにあったと言っても過言ではないようです。
建国直後、ミシシッピ川の西域でしかなかったアメリカは、ジェファーソン大統領の英断により、1803年、軍資金を必要としていたナポレオンから1500万ドルという破格の条件でルイジアナ(ルイ14世の土地という意味)を買い取ったことにより、文字通りミシシッピ川をアメリカのものとします。
当時ルイジアナと呼ばれた地域は現在のルイジアナ州とは異なり、現在のアメリカの西側全域にも及ぶ広大なものです。この土地の獲得がなければ、アメリカはフランス語を話すカトリックの国になっていたかもしれないですし、ミシシッピの航行の自由による経済発展や西海岸への進出もなかったと思うと歴史の流れを感ぜずにはいられません。
入植当時、フランス人はミシシッピが三日月型に流れる土地にニュー・オリンズ(ヌーヴェル・オルレアン)を築きました。その中心地フレンチ・クオーターでは、混沌とした文化の中から、ルイアームストロングをはじめとしたミージシャンによるジャズが開花し、文学では『欲望という名の電車』のテネシー・ウイリアムスを育て、フォークナーを生み出します。あのラフカディ・オハーンも日本に来る前は、このニューオリンズに住みその魅惑的な文化を世界に発信していたといいます。
ミシシッピ川では「川の歯」といわれる川底に横たわるぎざぎざの流木を避けるために、交通手段として、平底の外輪船やキールボートが利用されました。ニコラス・ローズヴェルトが考案し、ロバート・フルトンが商業的に成功させた蒸気船が1811年に登場すると、船は運搬や労働のためだけの場ではなくパーティーなどの社交の場にもなり(ショーボート)、新しい音楽などの文化が生まれる契機となったのだとか。
南ルイジアナに位置するケイジャンが暮らすエリアも、多種多様な人種が独自の文化を生み出す興味のつきない地域です。「ジャンバラヤ」「ガンボ」などの料理はもとより、70年代になって注目されたフレンチ・ミュージックとも呼ばれるケイジャン音楽も大好きです。ミシシッピ州のデルタの中心都市クラークスデイルあたりは、ロバート・ジョンソン、BBキング、マディ・ウォーターズなどのブルースが生まれたところです。
この本を読んでいて、大好きなリンダ・ロンシュタットの『ブルーバイユー』を聞きたくなりました。ゆったりした時間が流れるミシシッピの風に頬をなでられているような気分です。今夜はDVDライブラリーから『風と共に去りぬ』でも見ようかと思います。
それにしても、本書でも警告している1927に起きた大洪水の教訓が治水に生かされなかったことは残念です。ミシシッピの下流720キロは川底よりも流域のほうが低くなっているそうです。人の手によってつくられた堤防は川の自由を奪い、より高い堤防を求める。一方で洪水の水を吸収する河川周辺の湿地帯は狭くなるばかりだといいいます。この話は、自然と共生する道理を示しているのではないかと思います。ルイジアナの早期の復旧を祈りたいものです。

エラ・フィッツジェラルドとルイ・アームストロングの『ポギー&ベス』を聞きながらこの記事を書きました。この本を読んで、アメリカに行くなら治安さえよければ南部という思いをあらためて強くしました。
ず~っと昔につくったホームページですが、こちらで ブルーバイユー (ロイ・オービソン)を聞けます。よろしければどうぞ。

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2005.11.19 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |












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