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おもしろい小説でした。久しぶりに自分の感性が揺すぶられるのを感じました。
一応小説の範疇に入るのでしょうけど、30ページぐらいのものから数行しかないものまで、実にさまざまな文章が並びます。あえて”小説”ではなく”文章”と言うのは、起承転結のあるようなものではなく、一瞬の情景であったり、記憶の断片であったり、思考の流れであったりというところが一般の物語小説と様相を異にするためです。
いずれも客観的な視点と感情を交えない筆致で書かれているのですが、よく読むとその奥にかすかな心の揺らぎを感じもします。これまでに読んだことのない不思議な緊張感を感じるものです。
通常短文ものには、物足りなさを感じたりするものも多いのですが、この本に関しては、一編一編がそれぞれに予測できない作風で、通常の強制簡潔型のオチをもった短編とは毛色の違った充実感を覚えるものばかりです。読む人を選ぶ本だとは思いますが、小説ってこんな可能性もあるものなのだということは感じられるのではないでしょうか。
ユーモラスでシニカルでハートウォーミングで哲学的で...ありそうにないブレンドした作品が長短交えて51編楽しめます。

「私はアリスならアリスという名前をもった人物がいて、そこに何か出来事が起こって、次にまた出来事が起こって.....といったような物語を書くことには興味がありません」「私が興味をもつのは、つねに出来事よりも、その裏で人間が何を考え、どう意識が動くか、そのプロセスなのです。出来事は、それを見せる方便でしかない」

まさにこのとおりの小説です。短編というより断片というほうが近いみたい。

[本▼▼▼▽▽特盛]

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2005.11.17 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |












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