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フリオ リャマサーレス

すべての住民が去ってしまった過疎の村アイニェーリェに暮らす一人の男の話。
冒頭で最後の同居者であった妻のサビーナを亡くすところからいきなり引き込まれる。
雌犬と川と亡き者たちの幻以外に彼の心を分かつものはない寒村での閉ざされた生活。
普通に考えれば、孤独しか感じない切迫した状況のはずなに、思いもかけない美しい世界として描かれる。
魂の彷徨のようでもあり、無の境地のようでもある。
孤高であるとはこういうことなのだろうか。
無へ向かうことに抗うこともなく、それを定めと静かに受け入れようと言い聞かせるような姿が心に響きます。
なかなか得られない経験をできる小説です。

作者が詩人としてスタートしたということが、ひとつひとつの言葉から感じられる本です。
ストーリーもさることながら、とにかくその表現力がすばらしい。
死を経験せずして、その心境を小説にするなどということはできないはずなのに、その境地をすでに知っているかのように描けるのはなぜでしょう。
その空しさと悲しみと絶望にあふれているはずの世界が、どうしてこれほど美しく感じるのだろう。
それを知るためには、まだ生きた時間が足りないということだろうか。

[本▼▼▼▼▽]

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2005.10.31 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |












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