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邂逅の森


阿仁でマタギを生業にしている松橋富治の物語
ただ、マタギだけをテーマにしているわけではなく、大正から昭和にかけての東北農村部の暮らしを富治の人生を通じてみごとに描き出しています
ミナグロ、アオシシ、夜這い、鉱山、お女郎、身売り...当時の生きるということの意味を感じさせてくれます
読み終わると富治と関わった人々の姿が走馬灯のように浮かんできます
とくにイクの生き方は助演女優賞ものですね
舞台となっている阿仁のあたりは、今でもイワナやヤマメなどが捕れる自然に恵まれた地域ですが、マタギの生活を通して自然とともに暮らしていく様子がそこに居合わせているように感じられます
なかなかの骨太小説ではありますが、いろいろなエピソードが盛り込まれた物語で楽しく読めます
こういう小説に是非直木賞を取ってもらいたいものです

*山の神とクマあたりの神秘的な味わいは、池澤夏樹の「静かな大地」に一歩譲るといった感じでしょうか
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2004.07.10 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |












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