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H.F. セイント

マイクロ・マグネティックス社を訪れた証券マンのニコラス・ハロウェイとニューヨークタイムズのアン・エブスタインが学生運動家がからんだ事故にまきこまれてしまう。
そして、ハロウェイの身体は透明に。

透明人間なんてありふれた設定ですが、この本の場合なりたくてなったわけじゃなく、透明人間の苦悩が告白という形で書かれているので、なかなかおもしろく読めました。
透明であれば、何でもできそうに思いますが、世間から身を隠しながら生活するのは、見えるよりも大変なんだと変に感心してしまいました。
何かを食べるにも食道や胃に残ってしまうのに気を使わなければならないし、人ごみではぶつからないようにするのに気が気じゃないし、透明な洋服が汚れるとそこだけ見えてしまうし。
透明人間でいるというのも大変なことですね。
この小説のおもしろいところは、事故である一部のエリアだけが透明になるところ。
薬で本人だけが透明になったのではないという設定が、とても話を面白くしていると思いました。
透明人間になった直後の情景と本人が自分に怒ったことを理解していくあたりの描写は最高です。
シリアスな緻密なストーリーの間にときおり出てくる、見えないことを利用した好奇心だけのすけべ根性もちゃめっけタップリで楽しめます。
透明人間の気持ちを知りたければ、これ一冊あればもう十分でしょう。
それで、自分は透明人間になりたいかどうかと聞かれると、できれば壁もすり抜けられる透明人間にしてほしいですねぇ。
人間がただ透明になっただけじゃ、きついハンディ背負っただけで大変そう。
ところで、これが『本の雑誌』で過去30年間の第一位というのはどうでしょう。
これには多少異論があるかもしれません。
2位になっていたライアル・ワトソンの『風の博物誌』も個人的には蔵書として大切にしている1冊だけど、そこまで評価されるのもいかがなものか。
いずれにしても、『本の雑誌』らしい決めつけ企画ですからこんなものなのでしょうが。
そうじゃなきゃ、30年で1番の本なんて決められないでしょうね。

[本▼▼▼▽▽特盛]透明なチキン・ブイヨンつき
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2005.09.11 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |












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