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靖国神社 遊就館の零戦(クリックで拡大)
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終戦記念日と参拝問題が気になり、思い切って靖国神社に併設されている「遊就館」を見てきました。

とにかくその展示物の多さに驚きました。
1日かけてみてもいいほどの量です。
戊辰戦争以来のすべての戦争がこれほどみごとにまとめられているとは思いませんでした。
ここまで日本の戦争を徹底して集めた資料館はほかにないのではないでしょうか。
ほんの2時間程度でしたが、最近になくたくさんの刺激を受けました。
とくに愛国心の高まりは自分でも危険に感じるほどのもの。

そこで冷静に感じたことを2つほど書き記しておきます。
ひとつは、「靖国神社」と「遊就館」が天皇の復権と象徴化を支えるものであったということ。
「遊就館」が尊皇攘夷(天皇を尊び、夷狄である外国を撃退する思想)の統幕派によりつくられた施設であったことを考えれば当たり前だということに今更ながら気づかされました。
幕府が倒れた戊辰戦争以降はまさに天皇の時代だったということを痛切に感じます。
よくも悪くも天皇なくして語れない時代だったのです。
戦後アメリカが天皇制を廃止しえなかった理由もよくわかりました。
20世紀は天皇を尊び命を捧げ、国家神道を心の支えとした生きた世紀だったことは間違いないようです。

ふたつめは、靖国神社の目的である「英霊を祀る」目的の明確さです。
「遊就館」は天皇(国)のために「自尊自衛」の考えに基づき戦った人々を賛美している施設なんですね。
当たり前かもしれませんが、戦争の悲惨さや日本の過ちを考えるような史料はまったくなく、隣国にとっても世界にとってもすべてがよかれと思って行われたこととの説明が延々と繰り返されます。
日本はすべてにおいて被害国だったという論調が徹底されています。
ビデオに至っては戦時放送と見紛うほどのプロパガンダ。
正直驚きました。
悪いのはすべて外国という図式をここまで徹底されると、冷静な判断もできなくなってきそうです。
人間魚雷「回天」の棺桶のような黒い巨大な塊を見たときには、自暴自棄な衝動とナショナリズムの高揚が頂点に達する思いでした。
あんな気味の悪い塊の一部と化して命を落とした人の気持ちは幾ばかりだったでしょう。
併設されているモニターで隊員だった慶応生の遺言(録音)を聞けますが、それさえも前向きな内容であり、悲しみをぶつける先さえ見失ってしまうほどです。
こういう気持ちで国民は戦地に向かったのかと思うととてもいたたまれない気持ちになります。
入り口に展示されている「零戦」の開放感とまったく違った閉塞感を感じる「回天」は戦争を記憶する上でも一見の価値がある展示物です。
こちらの特攻により一層の悲壮感を感じるのは私だけでしょうか。
東京裁判の是非や自尊自衛の問題も踏まえて、もっと多くを知りたくなる機会になりました。

軍国主義や靖国問題に関心のある方は、是非一度「遊就館」に行かれることをお勧めします。
まさに百聞は一見にしかず。
ただし、本来的でない忠義と愛国心の毒にはくれぐれもお気をつけください。
今は、日露戦争100周年の特別展も行われています。

「遊就館」の入り口に戻ったとき、夕立が神社の境内を濡らしていました。
20世紀初頭とは隔世の感のある世界に一気に連れ戻されたようでした。

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靖国神社 遊就館の回天(クリックで拡大)
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2005.08.14 | 写真 | トラックバック(0) | コメント(0) |












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