FC2ブログ
amazonへ

佐川 光晴

佐川氏のことはよく知らないまま、書評で紹介されていたのを見て手に取りました。

話は、老人グループホーム八方園の介護福祉士後藤善男(役者崩れ)と7人の老婆、そして甥で医師志望のアキラの共同生活に起こるあれこれ。
これに服役中のジャパゆきさんの娘たちや会計士として手伝う有里が加わる。

よくある社会福祉ものではなく、血縁の介在しない共同体を描いたお話です。
面倒見る側も面倒を見られる側もなく、心で支えあっているような感じ。
持ちつ持たれつというところでしょうか。
決してきれいごとではない老人との共同生活が、憎まれ口と悪態の応酬でおかしいほど活気づく。
親子、兄弟などの血縁をさらりと流して、おもしろおかしく読ませます。
血縁の介在しない共同体もありかもしれないと思いながらも、その行き着く先は結局よくわからないまま。
余命幾許もない老人との暮らしに何をささげているのだろう。
ほんとうの家族を持てない人を癒す擬似家族なのだろうか。

内容の問題はさておき、この佐川光晴という人なかなかおもしろい小説を書く作家ですね。
次作も読んでみたいと思います。
スポンサーサイト



2005.04.09 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |












管理者にだけ表示

トラックバックURL↓
http://slowfish.blog9.fc2.com/tb.php/39-4395ad2a