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白い果実

ジェフリー フォード

極上の幻想小説でした。
でしたと言っても3部作なので、その最高の悦楽を得られるのは、まだ先の話になるようですが、1冊目にしてすっかり「白い果実」の虜になってしまいました。
あとがきによると、1998年に世界幻想文学対象を受賞したそうですが、ダンテの「神曲」やカフカの「城」と比較されたほど話題になったそうです。
私がなによりうれしかったのは、この本の翻訳のうまさ。
とても翻訳物とは思えない上質な文章。
この翻訳家3人の協力があってこそなしえた名訳だと思います。
読んでいてとにかく楽しくて仕方がないですね。
残酷なようで滑稽で、低俗なようで高尚な物語。
ファンタジーものは決して好きなほうではないですが、この本はファンタジーなどという領域を優に超え、哲学や詩と紛うような不思議な仕上がりになっています。
なんだかずっと夢の中をさまよっているような感覚が「意識」をひきつけて止みません。
というよりも、自分の「意識」の中に入ってしまっているような気さえします。
そうそう、フロイトの言う「無意識の世界」にいるような感じかも。
著者ジェフリー フォードの想像力は常人とは少し違うみたいですね。
またまたライブラリー入り決定の1冊、もとい3冊になりそうな予感です。
続く2作が待ち遠しいです。
【ネタバレ注意】

理想形都市(ウェルビルトシティ)の主ドラクトン・ビロウは顔相を数値し人間性を判断する観相学を使って住民たちを抑圧する。
この都市は、天才カーフィナティから伝授されたビロウの特殊な記憶力のために形成されたもの。
あるとき、その右腕である観相官で美薬の常習者クレイは盗まれた「白い果実」の犯人捜索のために、理想形都市の属領であるアナマソビアに派遣される。
マンタキス老夫婦の営むスクリー荘に宿を取り、観相官として犯人を捜すことに。
捜査中に出会った美女アーラ・ビートンがクロウの活動を支えることになるが、クロウの突然の乱心から思いもしない悲劇に見舞われることに。
彼女の祖父は、この世の楽園からただ一人「白い果実」をもって生還した男で、その聞き伝えの一部はクロウに伝えられる。
その後、 ビロウに対する裏切りからドラリス島に流されたクレイは、マターズ伍長や猿のサイレンシオの監視下、硫黄採掘の労役を負うことに。
ある日、ドラクトン・ビロウの突然の恩赦により再び理想形都市に戻る。
そこで、最重要機密である偽楽園を封じ込めたクリスタル球を見つける。
ビロウの頭痛に端を発する暴動により、崩壊し始めた理想形都市から逃れた住人は、新しい土地をウィナウと名づけ暮らすことに。
そこで、アーラは二子目のジャクレを授かることに。


グレダ・サイクス
ガーランド司祭
バタルド町長
カルー
フロック教授
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2004.10.17 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |












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