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アンドレイ・ズビャギンツェフ

12年ぶりに現れた父親。
夫婦の親密さを取り戻せない母親と、記憶にすらない父親の出現にあっけにとられる兄弟。
お互いの気心も知れないまま、父子3人で小旅行に出かけることに。

全体に静かで凛とした空気に満たされた映画でした。
ロシアの美しい自然を背景に、繕う気のまったくない親子の葛藤する姿が映し出される。
言葉も音楽も少なく、波音や風の音が流れるだけ。
絆を再生するはずの旅行は少しずつきしみはじめる...

まさに”父親と父子とは”を語りかける映画。
父とはいつかは反発し超えていくもので、いつまでも消え去らないもの。
その父を知らないまま育ったとき、子供に対し父親にできることは。
自然以外の余計なものをすべてそぎ落とした、見るものの魂に迫るような作品です。
最後の思いもかけない展開は、それまでの静寂を一気に打ち砕きます。

こういう父親像っていいなと思いました。
いろいろ理屈はつけられるだろうけど、結局昔の父親はみんなこうだったと思います。
生きるルールを言葉少なく厳格なまでに徹底するほんとうの愛情。
それは決して返礼を求めるようなものではなく、すべての代償を放棄するかのごとく注がれ続ける。

次男君のシリアスでリアルな演技もなかなかよかったです。
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2005.04.10 | 映画 | トラックバック(0) | コメント(0) |












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