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アントン チェーホフ

"単調で平凡な田舎暮らしを捨ててモスクワへ行く夢を抱きながら、絶望をのりこえ、明るい未来を求めて生きることの意味を理解しようとする三姉妹の姿をリリカルに描く"
というのが、amazonの説明。
確かにそうなのだけど、この小説はこれだけではすまされないほどに多くの登場人物の心情が多重的に交錯する。
才能を開花させられず市議会議員に甘んじ、賭け事ので家を抵当に入れてしまった兄アンドレー。
彼の嫁のナターシャは家族になりきれず、長女のオーリガは校長代行の仕事に疲れ、次女マーシャは教師クルイギンとの結婚を悔い浮気心に浮かれ、三女イリーナは働くことに意味を求めながらも踏み切れず、叶わぬ片思いに心痛める。
そこに軍隊の男たちが関わってくるのですが、その登場人物がそれぞれにまた個性的。
そして、彼らの旅団の姉妹を残したままに田舎町から離れることに。
モスクワに夢を馳せながらも、いつまでも閉じ込められたままのプローゾロフ家。

ここに希望が感じられるのかといえば、感じられなくなないのだろうけど、それは希望というほどのものではなくて、かすかな望みを失わず日々を暮らせるという程度。
ただ、その程度の希望の揺らめきが愛しいのかもしれない。
これを喜劇というチェーホフの感覚もわからなくないですが、悩ましく生きる人々の異常に密度の濃い群像劇という印象でした。
さらに、チェーホフは深いと思わずにいられない作品でした。
次の『桜の園』で4大戯曲読了。
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2005.07.22 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |












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