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富岡 多惠子

各方面でなかなか評判のいい本です。本のタイトル、装丁、物語設定、いずれもがバランスよく。いい読み物になっている印象です。とくに、時代を超えてさまざまな心情がつながるところはとても私好みです。
話は現代に暮らす女性がドイツのダウテンダイという作家が書いた『ビワ湖八景』という本に出合ったことに始まります。ここから過去を手繰り寄せるように大津事件へとさかのぼっていきます。
ニコライロシア皇太子をサーベルで切りつけた津田三蔵巡査。狂乱状態とされた史実が被害者と加害者双方の日記をもとに検証されていく。一方で語り手の女性の下に次々と届く差出人不明の手紙。これらが交錯しながら物語りは広がり、近江の土地へと深く収束していく。
この話の醍醐味は、新たに公開された津田三蔵の日記による動機の解明、近江という土地の歴史風土が織り成す呪縛と歴史を超えた郷愁。これらが一体となって読み応えのある作品をつくりあげています。
明治維新、廃藩置県、西南戦争の時代を一人の男の人生を通して見ていく楽しみもあるし、暴漢の心理を探っていくミステリアスなおもしろさもあるという一冊で何度も味わえる小説です。これだけの要素がひとつの作品としてまとまっているのは、近江の持つ土地であればこそなせる業なのでしょうね。
この小説に流れるムードに浸れば、夏の夜の夢のような風情を感じることもできます。夏の暑い日にこの本を頼りに近江の散策をするのも楽しそうです、湖北の自然と湖南の歴史を訪ねる旅を無性にしたくなりました。

#今朝は軽い悪夢をみた これから大阪へ 次回は大津へも立ち寄りたい

[本▼▼▼▼▽特盛]
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2007.07.04 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |












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