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ミシェル・ウエルベック

ミシェル・ウエルベックの本は始めて詠みました。以前、『素粒子』が話題になっていましたが読んでないので、これがはじめてのミシェル・ウエルベック。ぎりぎりのところでネタバレになりそうなので、未読の方はこの先は読まれないほうがいいかもしれません。

フランス特有の理屈っぽいところは好きなほうなのですが、この人もかなりの理屈好き。哲学、宗教なんでもありです。そこに加えて物欲みたいなところもあって、この人自身が、理性と欲望の両方からの呪縛にとらわれているよう。理屈のほうはあれやこれや多すぎてちょっと消化不良のところも。著者の自己満足と言わないまでも、もう少し整理してほしかったかな。
物語構成は不死の身体を得たネオ・ヒューマンが、現代の生身の人間を客観的に見るという趣向です。そこかしこにどこかで見たり聞いたりしたような話やプロットなどがでてきます。それはそれでいいとしてももう少しまとまりがあるとよかったという印象は拭えません。ちょっとつめこみすぎ。
好きだったのは、DNAでも感情を含めた記憶を引き継げないということ。結局「人生記」にたよるあたりはアナログ的でほほえましくもありました。これは今後の科学の課題なんでしょうね。この本を読みながら、茂木さんの脳科学の話が今一番おもしろいSFであることを再認識しました。
それにしてもダニエル1の性描写はすごい。ここまで書いて伝えなければならないことがあったのでしょうか。読むほどに生身の人間である自分を感じはするのですが、それが作者の意図だとしてもちょっとやりすぎでは。ここまでやると、ダニエル24の存在がかすんでしまいます(笑)
最後のほうで気が付いたのですが、これは結局「エロス」の話なんですね。未読ですが、あとがきにもあるように著者はプラトンの『饗宴』にかなり触発されたのではないかと推察されます。それをSF仕立てにしてみせるとこうなるということ? 『饗宴』は早速読んでみたいと思います。
話は変わりますが、ここに出てくる犬のフォックスの存在になにものにもとらわれない無償の愛という理想を感じてしまいました。犬に見習えですね。ストーリーの中にキニク学派の話が出てきますが、犬儒学派の犬とひっかけているとしたら、なかなか皮肉なお話です。

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つまり、親切、同情、誠実、利他の心は、我々のすぐそばにありながら、依然として不可解な謎である。ところがそれは犬という小さな器の中に含まれている。未来人の到来の如何はは、この問題の解決にかかっている。

[本▼▼▼▼▽大盛]
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2007.04.30 | 本  | トラックバック(1) | コメント(2) |

わたしはウエルベックが大好物なんです… 読んでいると、彼の真剣な愛への思いが伝わってくるような気がするのです。
 
是非、「素粒子」も読んでみて下さいませ。

2007.04.30 23:07 URL | yu'e #- [ 編集 ]

なんとなくなのですが、ウエルベックの書く「愛」は女性に好まれるような気がしました。
そこでそう思うのかはよくわからないのですが、漠然とそう思いました。母性をくすぐるようなき気がするからななぁ...う~ん、わかりません。

2007.05.02 08:18 URL | uota #ogz9v/Dw [ 編集 ]












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ある島の可能性/ミシェル・ウエルベック角川書店評価/*****!!!!!参照/「にちにちのきろく/065」 ある島の可能性ミシェル・ウエルベック (2007/03)角川書店この商品の詳細を見る---3/3読み始める。

2007.04.30 23:11 | た ま む し い ろ

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