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池谷薫

文化大革命のあと農村部を助けるという名目で、都市の青少年を労働のために農村に送り込む下放政策が行われた。そこでの労働に耐えられない多くの学生が、反革命分子として人間扱いをされない収容所で矯正を受けたという。農村部を助けるはずの革命政策が、結果として人民を虐待することになった。
そんな中、下放先の延安で禁止されていた交際から子供が生まれることもあり、多くは中絶させられることになったという。
このドキュメンタリーに出てくる海霞(ハイシア)は、中絶を免れて生を受けたものの、幹部からの追求を恐れた両親に置き去りにされ、始末を頼まれた女性の養女として育てられた27歳の女性。彼女の育った延安は毛沢東が抗日のために支持を出した場所として聖地になっていることが皮肉。
3人の養女に育てられた彼女は20年以上かかって北京に父親がいることを知るが、実の父親に生活力はなく、その妻も子供のいた事実を知って悲しむ。海霞の母親のほうも見つかるが、夫に子供がいることを知らせていないこともあり会うことを拒む。時代に翻弄された人たちの傷跡が今も深く残る。海霞を支援する下放の仲間たちにも、自らの傷を再び開くような苦しさを感じる。
海霞を取り巻く人たちを通じて、下放政策の実態をより具体的に知ることができた。多くの本を読むよりも体験した人たちの話を聞くことに勝るものはない。
歴史に奪われてしまった自分の存在自体をなんとか取り戻したいと思う気持ちが全編にあふれているとてもすばらしいドキュメンタリーでした。インターネットでみると、これは映画として公開されていたものだそうで、そう思ってみても一級品としての価値を感じる作品でした。
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2007.04.28 | テレビ | トラックバック(0) | コメント(0) |












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