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ジュリアン・バーンズ(古草秀子訳)

企業家サー・ジャック・ピットマンがワイト島にイングランドのレプリカをつくってしまったとんでもないお話。
本物とレプリカの関係というなかなか奥深いテーマに取り組んだ作品です。本物に対する代替物が世界をより高め、豊かにするという発想。レプリカは本物に対する皮肉であり総括であり、「オリジナル」と曖昧に定義されたものへの憧れは感傷的で欺瞞であると。ポンドがオリジナルでドルがレプリカという関係まで持ち出します。
とりあげたテーマはとても興味深いものなのですが、つっこみとつめが甘いばかりに、リゾート開発の話に思えてしまうところがとても残念。第二章にいたっては、主題とほとんど関係ないような気さえする代物に成り下がっています。
この本のもうひとつの楽しみは、言うまでもなくシニシズムやアイロニー。もう少し広げるならイギリスお得意のユーモアというやつ。これに真っ向から取り組んだところがブッカー賞の最終候補になった理由なのだと思います。イギリスはここに対するこだわりが強いですからね。
シニシズムとは、キニク学派の主張した、現世に対して逃避的・嘲笑的な態度をとることや、社会風習や道徳・理念などを冷笑・無視する生活態度をさすのだそうです。シニカルという言葉でよく使われるあれですね。この本はシニシズムがてんこ盛りです。もうシニシズムというタイトルでもいいくらい。

[本▼▼▼▼▽]
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2007.03.14 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |












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