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アブラハム・B・イェホシュア(母袋夏生訳)

詩人の、『絶え間なき沈黙』と『エルサレムの秋(原題「三日とこども」)』の2編をおさめた初めての邦訳。
前者は死を間近にした老境にあって筆を絶った詩人の孤独をまだ幼い知恵遅れの子供を通して描く。後者は昔の恋人の子供を預かることになった数学教師の話。ほとんど一人称なのですが、言葉の少ない第三者の行動によって主人公の内面がよりはっきりと伝わってきます。人格の二重性というと多重人格のようですが、人の人生なんて主体的につくられているようでいて実は他人によって明らかにされているものなのかも。自分の存在や感情を明らかにする他者がいる、感情の根源が自分であって自分でないような妙な意識にとらわれます。それは意識的につくられた孤独が他人の手に委ねられていたような危うい気分。
孤独って何よ、というような本質的なものを題材にしているところがなかなか読ませます。とてもクールな文章表現なのですが古典に近いような醍醐味を感じる作品でした。
作品中にもでてくるエルサレムという特殊な環境が重ねられるようにも思いますが、そのあたりはもう少し読んでみてから感じ取りたいと思います。
次作が出るのが楽しみです。

[本▼▼▼▼▽特盛]
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2007.02.10 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |












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