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フリアとシナリオライター

マリオ バルガス=リョサ

まさにスラップスティック。
バニラの香りがしそうな南国の明るくおおらかなムードに満ち溢れています。
御幣があるかもしれませんが、このいいかげんさ加減が結構好きです。

主人公は18歳で作家志望のバルギータス。
親戚たちとペルーのリマに暮らし、ヘロナ親子の経営するラジオ局のラジオ・パナメリカーナでアルバイト。
ある日、聴取率の向上を狙ってラジオドラマ作家のペドロ・カマーチョがボリビアから招かれる。
最初はその実力を発揮するものの徐々に何本かのラジオドラマが入り組んで、登場人物も誰が誰やら収集がつかなくなる始末。
一方、バルギータスのほうは年上のフリア叔母さんに夢中になり、親戚一同を巻き込みながら違法結婚を目指すことに。

小説は、現実とラジオドラマが交互に描かれていきます。
そして、徐々に混乱のきわみへとなだれ込んでいきます。
この混乱こそがこの小説の醍醐味?
ラジオドラマのほうは何がどうなっているのかさっぱりわからなくなります。
この人は、いったいどの人?

最後は熱狂のあとの脱力感のようでなかなかいいかも。
夏にプールで泳いだ後のけだるさのような感じかな。

バルガス=リョサは60年代にガルシア・マルケス、フエンテス、コルタサルなどとともに南米4大作家として人気を博し、今でも世界中にファンを持つ著名な作家。
ただ、この小説は自伝的なもので、あえてコミカルにした作風が他の作品と異なるといいます。
こんなわけのわからない世界をもっと書いてもよかったのに、ちょっと残念です。
次はバルガス=リョサ本来の味を出したウルトラリアリズムなる小説も読んでみよう。
【主な登場人物】

 ヘロナ・ジュニア  ラジオ・パナメリカーナとラジオ・セントラルの経営者の息子
 フリア  32歳の叔母さん
 ペドロ・カマーチョ  ボリビアの放送作家
 ハビエル  友人
 ナンシー  従姉妹
 パスクアル  部下
 グラン・パブリート  部下
 ルシアノ・パンド  声優
 ホセフィナ・サンチェス  声優
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2005.01.26 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |












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