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オルハン・パムク

ドイツに住むトルコ人詩人のKa(ケレム・アラクシュオウル)は辺境の地で自殺する少女たちを取材することに。そこは、学生時代に政治活動を共にした女性イベッキの暮らすアルメニア国境の町カルス。
彼を町に閉じ込めるかのように降り続ける雪に急き立てられるように軍によるクーデターが起き、Kaの消えかけていた詩心もが呼び覚まされていく。
民主化を急ぐトルコ国家と迫害されるクルド人や取り残されるイスラム民族主義の葛藤。西欧化を嫌う過激派指導者”紺青”や彼を取り巻くイベッキとカディフェの姉妹たちの苦悩が官能的に描かれています。演劇や新聞などの扱われ方までもが必然と感じられる美しさ。
冒頭から降る続く雪の情景がとても印象的で、軍によるクーデターが背景にあるにもかかわらず幻想的なロマンティシズムさえ感じるほどに切なく美しい物語です。雪の結晶の普遍的な形に心のうちを結びつけていくあたりはこれまで出会ったことのない感性世界です。
自然とか民族、宗教、政治、さらには差別、親子愛、恋愛、孤独...そういったものをすべて包み込んでしまう文学の力を感じました。
オルハン・パムクはこの本しか読んでいませんが、ノーベル賞の受賞が村上春樹でなくてもよかったと思える作品です。

<覚え>
建国の父アタチュクル

[本▼▼▼▼▼]
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2006.12.03 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |












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