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辺見 庸

辺見庸を読むのは『もの食う人びと』以来だから12年ぶりぐらい。
それにしても脳出血で倒れて癌を患いながらこんなことを書き綴れるなんて。
この心ばえは、とても凡人には真似できない。自らの退路を断つかのようなジャーナリスム魂を感じる。
話は病状から世界観にまで広がる。見られることを忘れ、見ることしかしない人々が作る世を嘆き、病床での幻想から伊藤博文の「乙巳(ウルサ)保護条約(=第二次日韓協約)」に話は及ぶ。そして、賢しくも愚かな現世は魔界であるけど、その脆さ儚さにおいて幻の世とする。
これまでの自らの徒労について言及しながらも、「万物を商品にしてしまう」資本主義の過ちを糾弾することをやめない。その結果としての戦争と自死の多発に心を痛める。
そして果ては、自らへの審問という形で自己の人生と世界の行方に答えを導こうとさえする。
間に挟まれるモノクロの写真すらもが心をとらえて離さない。
なんという壮絶な生き方なのだろうか。この本を評する言葉を捜すのはとても難しい。人の生そのものを感じる。

『敗戦日記』渡辺一夫
『自己内対話』丸山眞男
『服従の真理』スタンレー・ミルグラム
『夜と霧』V・Eフランクル

[本▼▼▼▼▽大盛]
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2006.07.02 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |












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