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ホメロス

知らぬ人のない英雄叙事詩「イリアス」は詩人ホメロスにより生み出された傑作。当時は文字で読ませるのではなく、語って聞かせたという。時代は紀元前8世紀頃のことなので、今から3千年近くも前につくられた話。物語のおもしろさもさることながら、当時の人たちが何を考え、何を感じていたのかと想像しながら読むと楽しみも倍増します。
この作品は、長大な原文から繰り返し部分などを割愛し入れ替えることによりわかりやすくしたもの。さらに人間界の魅力的な世界にスポットを当てるために神々の部分についてはすべて割愛されています。それらの工夫のおかげか、とても読みやすい内容になっています。
「イリアス」の生れた当時と同じように、読み物としてではなく朗読作品として放送され人気を博したそうです。
時代は、スパルタ王妃ヘレナのトロイの王子パリスによる誘拐に端を発するトロイア戦争の末期。アカイア軍(ギリシャ)のアガメムノン王、戦士アキレウス、その友パトロクロス、知謀家オデュッセウスとトロイア軍の王子ヘクトル、その弟パリスたちのリアルな戦いの様子と悲しくも愚かな人間模様を描く。多くの登場たちが一人称形式で次々に語り繋いでいく形式も魅力的です。
先頭場面ではかなり残酷な描写もありますが、それが気にならないほどにひきこまれます。それは戦争の美学とも言えるもの。ただ、最後にこの本の著者が書いているように、戦いの隙間に平和を求める声が聞こえ、勝者と同様に悪ではない敗者の姿が描かれています。そもそも戦う理由のない戦争ともいえるトロイア戦争。3千年前も今も争い続け平和を願う歴史を改めて考えさせてくれる本なのかもしれません。
これを読むとどうしてもオリジナルを読みたくなります。わかりにくいのは承知の上でで神々の世界や繰り返されることばの無駄も含めて味わいたいと思います。その後は『オデュッセイア』から『ユリシーズ』と進めれば楽しいかな。

[本▼▼▼▼▽]
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2006.06.15 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |












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