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松山 巖

なんたって、これはみすず書房の月刊「みすず」に連載されていたっていうんですから、みすず好きにはそれだけでもわくわくするのです。
「路地奇譚」というタイトルだったのだそうですが、そのタイトル通りなんですねぇ。奇譚は奇譚でも足元にころがっているような話しばかりで、こんなことを考えながら歩いていたら夢遊病者のように見えるかもしれないですねぇ。
ありえないと思いながらも、ひとつひとつの短編が、妙に生き生きとしているのでこれは侮れません。決してリアリティを追求しているわけではなく、想像を目いっぱい広げてみましたと言ってるかのような割りきりがなかなか楽しいですね。
それと作者のさめた視線もこの本をおもしろくしていると思います。似たようなものとして内田百の作品があげられていますが、たしかに似ているところがあるかもしれません。世の中を皮肉ったぷりに見ているのですが、どうしても憎めない愛らしさがあるんですね。こんなおじいちゃんになるのもいいかもしれません。
ちょっと現実から離れてみたいときにも少しの時間で楽しめる作品です。

[本▼▼▼▼▽汁だく]
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2007.11.08 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |