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佐藤 亜紀

ギリシャ神話のミノタウロスをモチーフにしているのだろうけど、ミノタウロスのなんたるかをわかってないので、佐藤亜紀がどこにインスパイアされたのかもよくわからないままに読了。
ならざるええおえなかった悪とはかなさのようなものなのだろうか。以前読んだ『雲雀』はサイキック・ウォーズの香りが文学的に昇華されていてたけど、今回はアガタ・クリストフの『悪童』を思い出させる、ある部分より文芸に近いといってもいいかもしれない。
舞台はロシアでオーストリアとの戦いや戦時ならではの族との争いが描かれている。ただ、それは佐藤亜紀お得意の時代設定で、幸せに恵まれることなく死に急ぐことになる主人公の生き様を描いたものになっている。
残酷な描写も多いのだけど、つい果てるときに向けてひた走る青年の姿は昨今の実社会での犯罪を思い起こさせるようなところもある。
このエンディングは非情でクールでありながらも天に召されていくような幸福な一瞬にも感じられて美しい。この最後の瞬間のためにすべてがあるといってもよいかも。
読み方によっては漫画のようであるにもかかわらず、極上の文学の香りを感じさせるいつもの佐藤亜紀作品でした。

[本▼▼▼▼▽汁だく]
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2007.10.21 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |

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