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辻原登、菊地信義

鳴物噺で名を馳せた三遊亭円朝の幻の落語が田辺の古本屋で発見されたという、さもあったかのようなお話。もうこうなると、あっただろうがなかっただろうがどちらでもよくて、作り話の妙を楽しむだけのこと。
辻原登はつくりものの話をつくるのがとてもうまい作家だと思う。小説なんて所詮作り物なんだから、それの出来がどうのこうのということでもないのかもしれないけど、辻原登の作り物は筋金入りで、とことん楽しめる。嘘っぱちのおもしろさで彼の右に出るものはいないかも。それも深い知識と情報に裏打ちされたものなので、だまされるのが心地よいとくる。
現代の発見と速記で書かれた話と芥川らが速記を書いたころが入れ子のように構成される。なんとも贅沢なつくりの安心して読める小説です。

[本▼▼▼▼▽汁だく]
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2007.07.26 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |