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マイケル・カニンガム

これは、ウォルト・ホイットマン(Walt Whitman、1819年5月31日~1892年3月26日)を知らずして読んではいけないのかもしれません。
当然、そこそこの詩心も必要なようです。ファンタジー心でもいいのかもしれません。代表作といわれる「ぼく自身の歌」さえも知らないものにとっては、何がいいのやらさっぱりわかりません。
あまりに何がいいのか理解できないので斜め読みしていたら、オニワンケノービなる人物がでてきてますますわからない。どことなく、スティーブン・スピルバーグの『A.I.』を思い出したりもしましたが、何が同じで何が違うかを語る資格もありません。
『めぐりあう時間たち』を期待して読むと、確実に期待をはずされます。
ホイットマンは、「神聖なものがあるとすれば、人間の身体こそ神聖である」という言葉を残しているそうですが、マイケル・カニンガムはきっとそれを小説にしたかったのだと思います。産業革命後のあらゆる疑問を問いただしたかったもかもしれません。これを単なるSFとして読んでしまうと何も得られるものなしということになります。
それにしても、3150円は高くないのだろうかという疑問は消えない。マイケル・カニンガムの志はわかるにしても、できた小説自体は駄作ではないのでしょうか。この本を読むぐらいなら、ホイットマンの『草の家』を読んだほうがよさそうな気がします。

「ぼくは道を転じて、動物たちとともに暮らせるような気がする
彼らはあんなに穏やかで、自足している
ぼくは立って、いつまでもいつまでも、彼らを見る
彼らは、おのれの身分のことでやきもきしたり、めそめそしたりしない
彼らは、暗闇の中で目覚めたまま罪を悔やんで泣いたりしない
彼らは、神への義務を論じたてて、ぼくに吐き気を催させたりしない
一匹だって、不満をいだかず、一匹だって、物欲に狂っているものはいない
一匹だって、仲間の動物や何千年も前に生きていた先祖にひざまずくものはいない
一匹だって、お上品ぶったり不幸だったりするやつは、広い地球上のどこにもいない」
(「ぼく自身の歌」より)

[本▼▼▼▽▽]
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2006.11.05 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |