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パノス カルネジス

このタイトルとこの装丁から想像するのは、朴訥としていて少し陰鬱な雰囲気でしょうか。ところが蓋をあけてみれば、イェラスィモ神父をはじめとした登場人物はみんな道徳や規律に無頓着な人ばかり。まじめに読むと肩透かしを食う話ばかりです。原題が『ささやかな不道徳』なのだそうですが、出版社がそのタイトルにしなかったのが不思議なぐらい原題通りの内容です。
確かにギリシャの山間の貧しい村を舞台にしてはいるのですが、そんな現実に打ちひしがれるどころか、居直りのようなユーモアがいっぱいでとても楽しい話ばかりでした。地震の被害の癒えない寒村は神にさえ見捨てられているともいえますが、神を見捨てているようなしたたかさがたまりません。宗教的な道徳にとらわれず身勝手に生きる人たちの出てくる小説は、人間的な魅力にあふれていて好きなのですが、この本も不道徳であることの楽しみを教えてくれます。きっと人為的な戒律に縛られているとその反動が人間味としてあらわれてくるのでしょうね。
登場人物は人間だけでなくクジラも出てきますし、ギリシャ神話の神々や歴史上の人物を皮肉るような人や動物も出てきます。あまりの節操のなさにあきれるほどです。そこもいいのですけどね。

[本▼▼▼▼▽]
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2006.08.29 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |

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