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いしい しんじ

村上龍に『13歳のハローワーク』という職業について書かれた本がありますが、その本を思い出しました。『雪屋のロッスさん』は別に職業を紹介するためのものではないのですが、それぞれの短篇に異なった職業の主人公を置いているあたりは多少なりとも触発されたのでは。
いしいしんじの作品はいつものように珍妙なファンタジー風味の寓話で、甘いだけじゃない苦味もちょっぴり。ちょっと大げさに言ってしまうなら、そのときおりの人の生き方について、いしいしんじらしい温かみを持って書かれた短篇です。そのあたりは単に起承転結のあるショートストリーではなく、含みを持つ古典の童話にも似ているのでは。一番共感するのはどの人の職業かななんて思いながら読みました。
それにしてもサラリーマンという職業のつまらなさといったら、これに勝るものはないですねぇ。自由業とはよく言ったものです。自由を諦めるのがサラリーマンなのかもしれません。
いしい作品としては、『ポーの話』のような、よりあいまいで精神世界に近いようなほうが好みかな。

[本▼▼▼▽▽大盛]
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2006.06.17 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |