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山本 一力

初めての山本一力。
とても楽しみにしていた一冊です。

物語は、寛政2(1790)年8月14日、深川の料亭「江戸屋」の四代目女将秀弥の幼少時代に遡る形ではじまります。
不景気のさなかにあった宝暦(1753)3年、4歳になった玉枝は上方から出てきた山村春雅のもとで踊りの稽古を始めます。
そして、三代目秀弥の娘として生まれ、料亭の女将となるべく躾けられていきます。
その後は幼くして女将としての才覚を見せ、まわりも驚くほどの器量を見せることに。

老舗料亭を守る女将2代の凛とした生き方が描き出されています。
読んでいて背筋が伸びるような本です。
その分窮屈さも感じるかな。
それにしても、当時の時代状況をこと細かく書きあげて作者の技量には驚かされます。
そのリアリティが好きな人にはたまらないでしょうね。
当時の深川の風情が写真を見ているように鮮明に浮かび上がってきます。
ただ、器量よしの娘玉枝の成長を一方的に見せられているような印象もあり、いまひとつ身近なところで心に訴えてくるものがありませんでした。
よく書き込めているんですが、玉枝のような生き方を好むか好まないかで感動の度合いも違うのかも。
私の場合は、玉枝がなんだか出来すぎで、とっつきにくさを感じました。

これに懲りず、もう少し著者の本は読んでみたいと思います。
次はもう少し庶民的なものがいいかもしれません。
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2005.05.18 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |