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井上 荒野

スポーツクラブに集う見知らぬ隣人たち。
裸のつきあいなのに?実はほとんど何も知らない関係。
ほんとうに”しかたがない”水の中の世界。

本音といえば本音、辛らつといえば辛らつ。
うわべだけの都会の日常が、乾いた文章の中に吐き出されていく。
空虚な毎日に満たされない気持ちが、やり場のない焦燥のはけ口をみつけようとしているようだ。
自分にまったく心当たりがないかというわけでもないが、こんな風にはなりたくない。
そう思えば思うほど、妙にリアルなところが心にチクチクとささる。
前作のダリア荘にはいささかも感じるところはなかったけど、今回は痛いところをつかれたような気もする。
しかし、この作風は死後に父井上光晴の嘘と謎で固められた生活を知ったことからくるものなのだろうか?
今回の作品で、荒野さんの術中についにひっかかってしまったかな。
毒を摂っているような気分にとらわれます。
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2005.05.08 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |