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ヨースタイン・ゴルデル

奇妙といえば奇妙な小説。
新しい物語が蜘蛛の吐き出す糸のように次から次へと湧き出す主人公のペッテル。
それは多くの小説家の「作家援助(ライターズ・エイド)としての生計を立てられるほど。
それとは裏腹に、子供時代からなぜか恵まれない人間関係。
そんな彼の前にときおり現れる主人公にだけ見える緑のフェルト帽をかぶったメートルの存在。

自己喪失、空回り、自縄自縛、存在価値、創造力賛歌、再生、愛、贖罪、文学界批判、パズル、入子細工文学、幻想文学、サスペンス...
とりとめもなくこの小説をあらわす言葉が思い浮かぶ。
読む人によって百通りの解釈ができるような本です。
こういう本を読んで感想を話し合うと楽しいかもしれない。
ある意味、読み手の創造性と感性を試されているような感さえあります。
”これがエンターテイメントだ”とあらためて言いたくなる気持ちがよくわかる小説です。
文学ってほんとに奥深いですねぇ。
人間の限りない想像力に驚かされます。
ヨースタイン・ゴルデルの才気あふれる創造力が感じられてとても楽しく読めました。
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2005.05.07 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |