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卒業

重松 清

読み終わってみると、いずれも身近な人の死にまつわる話だった。
死といってもそこは重松清ならではの扱い。
家族や知人といった関係を描くための題材であって死に行く人そのものを描くものではない。
この人の小説は何冊も読んだが、そのたびにもういいかと思いながら読み、また読んでしまうんだろうなと感じながら読了する
同郷であり同世代であることがその理由なのだろうか。
それとも、彼の描くテーマがあまりに普遍的であるせいか。
いずれにしても家族をテーマにこれほど書ける作家はそうそういないような気がする。

いつもの重松臭さを感じながらも、はからずも涙を誘われそうになってしまう。
きっと彼が人間味にあふれている人だからだろう。
とくに「まゆみのマーチ」は評判通りのいい話でした。

「卒業」は重松清の根っこにあるところを知るのにもっともよい作品のような気がします。
このままの大衆作家であってほしいと願います。

昨日読み終えた「幸福な食卓」との違いはいったいなんだろうと思いながら...

2004.11.20 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |