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おはなしの日

安達 千夏

さすがに芥川候補になったというだけあって、言葉ではとても語りつくせないような作品でした。
タイトルから勝手に感じていた軽やかな感じなどまったくありません。
そんな話が3編まとめられています。

いずれも信じるべき家族から見放され虐待を受ける子供たちの話です。
ひとことで表すなら「痛い」という言葉に言い尽くされる生活。
心安らぐ居場所を失っている切なさとそれでも生きていく子供たちの勇気にあふれています。
同じような境遇の子供たちの交わす言葉が大人たち以上に深く静かに心に訴えかけてきます。

こういう境遇があるとするなら、どう受け止めればいいのだろうと思いながら読みました。
自分ならとどうするだろう。
何か答えはあるのだろうか。

物語は大人になった現在の視点から山形で過ごした子供時代を振り返る形で語られています。
自分たちの置かれている譲許を否定も肯定もしない。
この物語のすべてがそこにあるような気がします。
深く心の底にとどまるような辛くも美しいお話でした。

安達千夏という方の本を始めて読みましたが、なかなかたいした作家とお見受けしました。
辛い物語ではありますがすばらしい本です。

[本▼▼▼▼▽]辛子入りの汁ダク(そんなのあるか)
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2004.11.07 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |

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