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見えないドアと鶴の空

白石一文

「生きるってことは」をテーマに作品を書いていく白石氏にとって小説はあくまでひとつの形
心霊だろうがサイキックだろうが、そんなことは問題ではないのでしょうね
番号がボールドになっている章で、この作品に対する思いのたけがすべて書かれているようです
この章のために小説の体裁を取っていると言っても過言ではないのでは
「僕のなかの壊れていない部分」で初めて白石氏の作品を読んだときには事前知識もなかったので、性描写もきつくて正直何を言いたいのかよくわかりませんでしたが、今回は作風になれたせいかそんな心配もなく楽しく読めました
昴一(こういち)と妻の絹子、その幼なじみ由香里との三角関係かと思いきや、二人の女性の不思議な過去に引きずり込まれてしまうことに
サイキックなところやミステリーなところも含めてなかなかおもしろく読みました
結局見えない物が大切という意味では、魂もサイキックも記憶も愛も全部生きていることの証になるということなのかもしれません
物欲、肉欲などというようなものは上辺のことというわけです
そうならば、こんなエンディングもありでよいかと納得
ただ、あえて苦言を呈するなら、ちょっと説明的すぎるところが魅力を半減させているような気はします
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2004.07.18 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |