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宗教が往く


大人計画の主宰者松尾スズキ氏の初小説
ストーリーはヒヒ熱の蔓延する時代に暮らすフクスケという男の人生を追いかけたものですが、とにかく話が四方八方に無制限に暴走します
放送コードを踏みにじる言葉と描写の洪水です
それこそ一歩間違えれば単なる変体小説
拡散こそあれ収斂など微塵もない長編
これじゃ話がいつ終わるかなんて誰にもわかるはずもない
ただ、この小説の感覚は妙に懐かしさを覚えるもので、今でもこんな世界が残っているのかと変な感慨に耽りました
今なら、かろうじて下北沢あたりの一部アングラ劇団の人が伝承しているような世界観でしょうか
そうそうスラップスティック(破壊的笑劇)というやつですね
あのおぞましいディヴァインのピンクフラミンゴも一瞬脳裏をかすめました
物語に出てくる大人サイズは現実の大人計画に強壮剤を打ったデフォルメ型
内輪受け部分も多いようですが、それを差し引いてもまだまだ笑撃的です
それにしても、松尾スズキ氏の人を観察する執念や湧き出すようなボキャブラリー、果てしない妄想力などはとにかく桁はずれ
とくに前書きの最初の60ページが意味もなくおもしろい
人の駆け引きの妙をとことん味わえます
この人の人間観察の才能を余すところなく発揮しているのでは
とにかく最後まで振り回され続けますが、読み終わると意外に気持ちよかったりするのはなぜだろう
制約の全くない心地よさなのかな
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2004.07.07 | 本  | トラックバック(0) | コメント(0) |